公立大学法人 兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科

シミュレーションを用いた現象の解析
analysis of phenomena using simulations

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ここでの研究は、実際の現象から観測されたデータではなく、シミュレーションによって得られたデータを主に使います。ここでのシミュレーションとは、コンピュータの中で表現された状態が、次々に変化し移り変わっていく様子を計算したものです。実際の実験や観測すらも難しい現象でも、シミュレーションすることが出来ます。数学や物理の数式がまだない場合でも、色々なアイデアを反映させたモデルを構築して、様々な条件の下でシミュレーションを実行することが出来ます。得られた結果を調べることで、現象の理解に取り組むことが出来ます。
世の中には鳥の群れのように多くの個体が集まって、その集団から現れる現象があります。それぞれの個体は、それぞれのルールに従い行動します。個体が集まることで、お互いの動きを影響し合うことになります。集団内の個々の動きは非常に単純な場合でも、そこで見られる現象の中には、まとめ役がいるわけでもないのに、あたかも誰かに指示されて全体としてまとまりを持って動いているように見えたり、思いもしないような複雑な振る舞いを見せたりするものがあります。私は、そのような現象に大きな興味を持っています。集団から現れる現象は色々ありますが、多くのディーラーが参加している金融マーケットにおける為替レートや株価といった価格に、短期的な変動や中長期的なトレンドが現れる理由を考えたり、『集団追跡と逃避』の問題に、現在のところ、主に取り組んだりしています。『集団追跡と逃避』は、簡単に言えば、鬼が複数いる鬼ごっこのようなものです。